TZ 7223:是巨人"Korekyojin" (1999)

現在まで脈々と続く、是巨人の1st。ディスヒート+ジェントルジャイアントがバンド名の由来で、その心は変拍子の雨とポリリズムの嵐。きちんと内容を把握できてないだけに、何度聴いても楽しめると実感した。


ルインズの爽快さをギター・トリオに仕立て、なおかつポリリズムも強調したバンドと言える。高円寺百景やルインズと並び、吉田の代表的なバンドの一つ。

元は1995年6月に吉田達也に田畑満、宮野達哉のメンバーだった。だが活動をいったん停止、98年6月に続是巨人として鬼怒無月とナスノミツルで再始動。すぐに続が消え、今まで17年も続いてる長寿バンドに至る。

複雑怪奇な構成なのに、奇妙にポップなメロディとアレンジ力で素直に耳に入るところが是巨人の魅力。リズムに乗って聴けてる気になるが、ふっと気づくとぜんぜんパターンを把握できてなく愕然とするのだが。

ドラムがギターがベースが吸い付くように、タイトなジャストな同じ譜割で弾く。ライブに比べて本盤は、テンポが遅く聴こえてしまうのが恐ろしい。
しかもライブではこれを暗譜で、演奏が駆け抜ける。ほんとうに凄まじい演奏力だ。

本盤は高音強調のくっきりした軽やかな音色使い。数曲でのダラブッカが、アルバム全体への軽みある音像イメージに拍車をかけた。
ミックスも凝っている。じわっと曲中で左右にパンするギターとドラム。細かくギターがオーバーダブされ、厚みを出している。
アドリブと思しき部分も、吸い付くタイトな演奏で全て譜面に聴こえてしまう。

基本、吉田の作曲。(1)、(5)、(9)が三人の共作だ。録音は高円寺の地元で99年4月9日、たった一日で録音。さらにミックスと仮マスタリングを吉田が自宅で施した。

もともとこの盤では、ギターリフが軽やかな(12)が大好き。小刻みに畳み掛けるギターを、ドラムとベースがウネリなら受け止めるさまがかっこいい。
改めて聴いてたら、別の曲でのポリリズムな浮遊感にもしびれた。本盤では吉田のボーカルが無く、演奏に専念してる。

TZADIK目線では3rdが6年後にリリース。あとは吉田のレーベル、磨崖仏から再発も含めてコンスタントに音源リリースが続いてる。

[是巨人:Discography]
1997 "Magaibutsu Sampler Vol.2" (第一期 是巨人を1曲収録)
1999 "Korekyojin"
2004 "Arabesque"
2005 "Isotope"
2006 "Jackson"
2009 "Arabesque" (再発、ボートラ付)
2009 "Swan Dive" (DVD + CD)
2011 "Tundra"
2011 "DOLDRUMS"  with 壷井彰久
2012 "Jackson" (再発、新ミックス)
2013 "Arabesque" (再々発、再発とは別のボートラ付)
2014 "JACKSON NEW MIX" (再々発、ds再録/新ミックス、ボートラ付)
2015 "Tundra" (再発、リマスター、ボートラ付)
2015 "Fall Line"(7月発売予定)

Personnel:
吉田達也:ds,per
ナスノミツル:b
鬼怒無月:g

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