tatalaYAVZ 「molecule」(2016)

 2ドラムにエレクトロが乗る、奇妙な浮遊感とタイトさが楽しい。

 メンバーは伊藤繁(ドラム)、ヤマダキョウシン(ドラム)、YAVZ.COM(トラックメーカー)の3人。本盤が初音源らしい。活動拠点は関西かな。
 Web:http://www.yavz.com/tatalayavz
 Twitter:https://twitter.com/tatala_osaka

 ドラム二台に電子音が絡みつくスタイル。当然ながらビートは変拍子とポリリズムの嵐で、即興要素も強そうだが構造はきれいに整理されている。乱打合戦でなく、あるていどのリフや繰り返しを意識して、フロア対応を意識してるっぽい。
 メロディの役割をYAVZ.COMのシンセが務めるが、これまた基調はリズミック。音程感のあるパーカッシブな音色が飛び交う印象だ。

 メカニカルな4拍子を連呼ではない。奇数拍子でトリッキーな展開もしばしば。すなわちダンサブルながら一筋縄ではいかない。
 その一方でテンポをあまり極端に早めたり、揺らさないために一定のノリは常に維持した。
 本人たちが意識してるか不明だが、Ruins、ROVO、DCPRG、Orquesta Nudge! Nudge!など上の世代が切り開いたリズムの遊びと楽しさを咀嚼して、フロア対応を強めたサウンドに仕上げてる。
 テクノ寄りだが、躍動感ある二台の生ドラムがグルーヴを複雑かつ鮮烈に魅せた。

 いいなー。世代交代を実感した。この若い発想が、歳取ってきたぼくには楽しく心地よい。
 プログレやジャズ、テクノなどを影響や意識せず、過去の音楽としていったん切り離し、下敷きにして新たな感性で軽やかかつ奔放に溢れさせた。

Track listing:
1.intro 0:53
2.aperiodic 4:24
3.spice 6:49
4.pentagram 4:13
5.nne+tatu 6:22
6.idiot 5:42
7.outro 1:07

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