TZ 7094:Mark Applebaum "Catfish" (2003)

現代室内楽でコラージュっぽいところがジョン・ゾーンの琴線に触れたか。英作曲家ファーニホウに師事し近代音楽と即興の双方をマーク・アップルバウムは学んだという。方向性はジョンと似てる。


ライナーへは(2)の楽譜が一部、デザインされている。実楽器の他に波形が中央にデザインされた構成が新鮮だ。テープ処理と複雑な譜割のリズムが、緻密に並んでいる。
理性的に細かく、しかしスピーディに。確かにジョン・ゾーンへ通じる音楽だ。

本盤は1stリーダー作でさまざまな小編成独奏や、3連弾のピアノ曲、電子音楽など幅広いアプローチの楽曲を収録した。
全9曲で96年から03年までの小品が並ぶ。最終曲はジョン・ゾーンに捧げられた2chのテープ音楽だ。"Naked City"(1990)でのテイクをテープ処理でリミックスしてる。ダブ風のアプローチを基本に、エフェクト処理でテクノっぽく展開した。けっこう幻想的で面白い。

本盤へ収録曲はそれぞれ初演での記録をまとめており、改めて本盤への再録音ではない。自らの曲解説が細かくライナーへ記載された。

現代音楽とテープ音楽の双方は、理論や理想に振り回されず内省的な面持ちを感じる。すなわち特異性を追求するあまりの、小難しい聴きづらさはさほどない。密やかな親しみやすさがそこかしこから滲む。生楽器でもアンビエント・エレクトロニカ的な聴き方すらできる。

幾つかYoutubeでの音源を貼っておく。これがまた、刺激的で面白いのばかり。
プレゼン番組TEDでの演奏を含む映像まであった。それなりにアメリカ社会では知名度あるようだ。

Personnel:
Mark Applebaum: Mouseketier, Piano 6-hands
Karen Elaine Bakunin: Viola
Susan Barrett: Oboe
Arun Bharali: Violins
Helen Bledsoe: Flute
Lisa Cella: Flute
Paul Dresher: Quadrachord
Warren Gref: Horn
Aiyun Huang: Percussion
Christopher Jones: Piano 6-hands
Hugh Livingston: Cello
Terry Longshore: Percussion
Ivan Manzanilla: Percussion
Mark Menzies: Violins
Keizo Mizoiri: Contrabass
Brett Reed: Percussion
Thomas Rosenkranz: Piano
David Savage: Bassoon
Steven Schick: Percussion
Harvey Sollberger: Conductor
Terri Tunnicliffe: Clarinet
Shannon Wettstein: Piano
Ann Yi: Piano 6-hands

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