Monday Blues 「The Phil Spector Songbook」(1970)

 70年代に出たフィレスのカバー集なソフト・ロック。

 12年にCDで再発。AMUでは2種類が聴ける。ただし一つは曲順が異なる、何ともブート臭いシロモノ。ここでリンクを張ったものがオリジナルの曲順だ。
 
 とはいえ、このバンドの情報があまり無い。活動としては本LPのみらしい。メンバーや参加ミュージシャンの情報はネットで見つからず。
 本当のバンドなのか、寄せ集めの疑似名義かもわからない。

 プロデュースはEd FournierとRicky Sheldon。
 Ed Fournierは60年代前半に活動したガレージ・サーフのバンド、チャレンジャーズのメンバー。70年前半に本盤を含む数枚のアルバムをプロデュースしてる。バンド活動から作曲家やスタッフの方へ活動を移したようだ。
 Ricky Sheldonは詳細不明。70年頃に作曲などで活動のようす。

 発売元のVaultはLAで63年から72年に活動したサーフやサイケ系の盤を出したインディ・レーベル。
 70年代ならばスペクターの再評価はビートルズがらみくらいか。楽曲も懐メロ感覚でカバーしたのかも。

 オリジナルに勝るとは言わない。全体的にオリジナルのアレンジを上手く生かしながら、コンボ編成。そのぶん、ちょっとショボさは否めない。けれど変にこねくらず、素直にスペクターの楽曲を取り上げて軽く聴ける。
 歌も抜群に上手くはない。でも、悪いとは言わない。演奏もレッキング・クルーじゃないにせよ、スタジオ・ミュージシャンなのかソコソコの仕上がりだ。
 
 選曲も王道路線で特段のマニアックさは無し。特に作曲家縛りも無い。
 まずロネッツで4曲。A1(1962),A2(1963),A3(1964),A4(1965)と時系列に並べた。
 次にクリスタルズからA5(1962)を挟み、ロネッツでB1(1964),B2(1966)。またクリスタルズでB3(1963)。ディキシー・カップのB4(1964)を入れて、ロネッツのB5(1963),B6(1965)。

 ディキシー・カップのB4(1964)がこだわりか。ロネッツが1stLPでカバーはしてるけれど、当時に有名だったのはディキシー・カップの方だろう。
 だが。それを言うならロネッツの1st LPから単純にカバーかな。そのほうがよっぽどありそうだ。A1で始まるところも含めて。本盤11曲中、7曲が1stに入ってるし。

 なお、ならばガール・グループでまとめたかと思いきや、ときおり男性ボーカルも入る。この辺がコンセプト非統一というか、ぶっちゃけ大ざっぱだ。
 スペクターに詳しい人が聴いたら、もっと細かい分析ができるはず。
 
 フィレスが入手困難だった時代ならいざ知らず。幾らでも聴ける幸いな今の視点だと、再評価はしづらい。要するに中途半端。
 だが喧しいことを言わず、オマージュの観点で分析するよりも、素朴なカバー盤として気楽に楽しみたい。

Track listing:
A1 Walking In The Rain 3:12
A2 Baby I Love You 2:41
A3 Do I Love You? 2:42
A4 Is This What I Get? 2:54
A5 He's Sure The Boy I Love 2:47
B1 Breakin' Up 2:51
B2 I Can Hear Music 3:10
B3 Then He Kissed Me 2:20
B4 Chapel Of Love 3:05
B5 Be My Baby 2:55
B6 You Baby 2:43

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