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TZ 7092:Kayo Dot "Choirs of the Eye" (2003)

 ポスト・ロック風味の沈鬱さと、の要素を持つプログレ・メタル。

 ボストンのアバンギャルド・メタル・バンド、maudlin of the Wellの解散を経てメンバーが結成したのがこのバンド。本盤が1stになる。
 TZADIKからは本盤のみに終わったが、バンドは着実にアルバムを重ねて現在も活動中だ。

 一曲が5分から15分弱と長く、プログレ的なドラマティックさと雄大ながら淡々とした重たい風味が混ざり合った。
 轟音ギターは一要素であり、アコースティックな音もふんだんにアレンジへ取り入れた。
  沈鬱さも漂ういっぽうでどんよりと内省的に沈まず、どこか輝く明るさを持つとこが特徴だ。
 構成があれこれ凝っているためか、TZADIKではComposerシリーズから発売された。

 いわゆるバンド編成に留まらず、弦楽器や金管など多数の楽器が重なっている。ポスト・ロック系、かな。派手に盛り上がるイケイケさは控えめながら、単調とも言い難い場面変化が緩やかに訪れる。

 しかもメタル系のハードさと、昏く重たいシンフォニックさ。激しさをアクセントに取り入れ、厳かな広がりある展開が並列させた。
 激しい炸裂もありながら、静かに淡々と美しく広がる世界もあり。
 力技で無闇に盛り上がらず、重たく広がる穏やかさを持つ。ジョン・ゾーンの先見性が光る一枚。聴いてるとじわじわとバンドの魅力が滲んでくる。

 全体のムードは線が細く、淡々と密やか。
 サウンドは退廃的だが、本質はカラッと明るい。直感的なノイズでなく、細かく練られたアレンジだ。
 相反する要素を平然と混ぜ合わせた、しぶとい雑食の味がする。アルバムが進むにつれ骨太さが増し、ぐいぐい惹かれた。
 なるべくデカい音、なおかつヘッドフォンで聴いたほうが本盤の濃密な味わいを堪能できるはず。

Track listing:
1 Marathon 10:13
2 A Pitcher Of Summer 5:50
3 The Manifold Curiosity 14:30
4 Wayfarer 10:43
5 The Antique 14:41

Personnel:
Toby Driver - vocals, guitar, cello, double bass, bells, synthesizer, tuba
Greg Massi - vocals, electric guitar
Nicholas Kyte - vocals, bass guitar
Sam Gutterman - vocals, drums, percussion
Terran Olson - flute, clarinet, alto saxophone, grand piano, Hammond organ, Rhodes piano
Sam Minnich - French horn
Benjie Messer - trombone
Todd Neece - recitation
Mia Matsumiya - violin, viola
Alex Nagle - electric guitar
Adam Scott - trumpet

Recorded and mixed April 2002-June 2003 at Zing recording studio, Westfield, MA

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