TZ 7110:Anthony Coleman"Selfhaters"(1996)

NYを拠点、鍵盤とtb奏者のアンソニー・コールマンが、自らの名義でTZADIKで発表した1stソロ。ユニットである"Selfhaters"と、そのオケ版の録音を収録した。
   

後述のように録音時期はバラバラ。93~96年に断続的にライブ音源を収録だろうか。

Selfhatersはアンソニーの他はcl/ss、E-flat clにper/toと、木管奏者が二人のカルテット。(6曲目だけ、b-cl奏者が加わる)
オケ名義だとvc/Banjoが加わり、録音によって木管奏者が交代する。つまり木管三人はそのままで、中低域の弦を足したクインテット。
つまりオケ名義でも、さほど編成は変わらない。

キイキイ音の高音木管のロングトーンを強調した、ダーク・アンビエントを生演奏で繰り広げるスタイル。和音がある程度は揃うあたり、即興と譜面の混在っぽい。

重たく静かなサウンドは敷居が高いが、じっくり聴いてると密やかな和声が無秩序に続く、混沌と酩酊のスリルが伝わってくる。(1)こそJim Puglieseの連打するパーカッションがリズミックだが、あとはドローンのイメージが強い。

ひたひたと広がる不協和音。淡々と続く起伏の少ない旋律。ルールや構成をつかみにくいが、完全フリーではないサウンド。濃密な霧が迫るかのようだ。

馴染むのはたやすく無いが、じわじわと耳へしみこむ音楽のスリルが本盤の魅力だ。

Personnel:
Anthony Coleman: Organ, Piano, Sampler Piano, Voice, Trombone, Accordion
Michael Attias: Clarinet, Alto Sax, Baritone Sax (tracks: 3 to 6)
David Krakauer: Bass Clarinet (track 8)
Fred Lonberg-Holm: Cello, Banjo (tracks: 3 to 6)
Roy Nathanson: Clarinet, Soprano Sax (track 6)
Jim Pugliese: Percussion, Trumpet
Doug Wieselman: E-flat Clarinet (tracks: 1 to 5, 7, 8)

Notes
(1) recorded at Alterknit on January 25, 1996
(2,7) recorded at Roulette on October 28, 1995
(3) recorded at Knitting Factory on October 19, 1994
(4,5) recorded at Baby Monster, New York on March 17, 1996
(6) recorded at Knitting Factory on July 29, 1994
(8) recorded at Kampo Recording Studio on December 29, 1993

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