Slave 「Slave」(1977)

 タイトなファンキーさで隙の無い怒涛っぷりの1st。ないない尽くしの良さがある。

 硬派だが親しみやすい。
デビュー盤からいきなりゴールド・アルバム。全米32位、R&Bで1位のヒット(1)を収録した。
 好事家の間で評価は高いが、あまり再評価のなされないオハイオ出身のファンク・バンドがSlaveだ。

 本盤の特徴はルーズさの無い生真面目なダンス・ミュージックを追求したところ。

 ユーモアや不穏さはない。むしろヘルシー。E,W&Fのアフリカ風味や大仰さを抜いて、Tower of Powerをもっとクリーンにした感じ。P-Funkめいたエレキギターのソロがフィーチュアされても、薬やサイケな不穏さはない。アイズリーみたいなねちっこさもない。

 あえてないない尽くしの書き方をしてみたが、Slaveは本盤できっちりと独自性を出してると言いたいんだ。

 毒の無いお行儀良いダンス・バンドではない。ねちっこく歌うボーカルも配置した。豪華な女性コーラスも。
 しかし歌が無闇に前面に出まくりはしない。インストもたっぷりスペースを取った。77年ならディスコ的な硬質かつ整然なビートが求められ始めた頃合い。

 だがSlaveはそこにしっかりとファンクネスを追求した。本盤では野太いベースを軸にかき鳴らすカッティングのエレキギターと、一糸乱れぬホーン隊で豪華な演出を施した。
 逆に自分らで何でもできる大所帯っぷりが、長期の活動に向かなかったのかも。この5年後にはファンク・バンドには試練となるエレクトリック化の小編成が流行りとなるし。
 トランペット奏者のスティーヴ・ワシントンが作曲を担当してるが、この時点のリーダーは誰だろう。ベースのマーク・アダムズ、ギターのマーク・ヒックスらが中心メンバーとなる。
 本盤のプロデュースはジム・ディクソンが担当。4枚目までSlaveをプロデューサーとして支えることになる。
 基本はアップテンポで押しまくり。B面でするっとバラードを挟むペース配分でメロウさを追求する、ソウルの王道路線な構成を取った。

 本盤は華がある。隙は無い。金太郎飴な生真面目さと、エンターテイナーに徹したアルバムだ。

Track listing:
1 Slide 6:47
2 Screw Your Wig On Tite 5:29
3 Party Hardy 3:42
4 Son Of Slide 5:29
5 You And Me 6:41
6 Love Me 4:39
7 The Happiest Days 5:17
8 Separated 5:30

Personnel:
Bass guitarist: Mark Adams
Trumpeter: Steve Washington (Co-Founder)
Drummer: Tim Dozier,
Guitarist: Mark Hicks (Co-Founder)
Sax :Orion Wilhoite
Sax: Tom Lockett
Trombone: Floyd Miller
Keyboardist: Carter Bradley
Vocalist: Danny Webster

Producer - Jeff Dixon
Recorded By - Bob Ligotino

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