Don Friedman 「Circle Waltz」(1962)

 ロマンティックさを基調に、熱いフレーズがばらまかれる。

 ドン・フリードマンはリバーサイドでデビューして、本盤が2ndリーダー作。サイドメンの選定はどういう基準だろう。
 フリーも行ける奔放なベーシストと、オーソドックスだがパンチ力あるドラマーってところか。

 まずベースのチャック・イスラエルはこの盤の数年前にセシル・テイラーのサイドメンでレコード・デビュー。
 他にジョージ・ラッセルやエリック・ドルフィー、ビル・エヴァンスなど一ひねりしたミュージシャンらと共演のキャリアを持って本盤に臨んだ。フリードマンの1stも彼が弾いた。

 ドラムのピート・ラロカも同時期にサイドメンで録音に参加した。彼はSlide Hamptonなどと録音の履歴あり。彼はのちに弁護士へ転身した。本作で初めてフリードマンと共演となる。

 ドン・フリードマンは本盤以外を聴いたことが無い。ビル・エヴァンス派として位置づけらしい。
 この怜悧な響きのピアノゆえか。サウンド的にはリリカルさが薄く、むしろアグレッシブな印象あり。この当時より、現代でも映えそうなタイプの演奏が聴ける。

 知性で感情を制御し、指が回りながらテクニック至上主義ではない。メロディ・センスはあるけれど、勢い一発で突き抜けない。どこか整えてる。でも興が乗るとぐいぐい弾き倒してるっぽい。

 7曲中、オリジナルは4曲。1stはすべてオリジナル。曲が足りなかったのか、スタンダードを取り上げて幅の広さを見せたかったのか、どちらだろう。
 カバー曲ではスイング感を醸しだすが、オリジナル曲はエッジが鋭い。熱くまくしたてるフレーズも頻出するが、全体的に硬質で直線のイメージだ。

 我を張りすぎない。しかし美意識はきっちりと表現する。薄くて丁寧だが、ときおり大胆なカットで魅せる。そんな、ジャズ。

Track listing:
1 Circle Waltz 5:57
2 Sea's Breeze 6:02
3 I Hear A Rhapsody 7:29
4 In Your Own Sweet Way 5:17
5 Loves Parting 5:42
6 So In Love 3:23
7 Modes Pivoting 6:44


Personnel:
Don Friedman - piano
Chuck Israels - bass (tracks 1-5 & 7)
Pete LaRoca - drums (tracks 1-5 & 7)

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