Barney Kessel 「On Fire」(1965)

 バーニー・ケッセル初のライブ録音で、ストレス解消のようなリリース。

 エメラルド・レーベルから唯一のアルバム。ここの母体はフィレス。そう、フィル・スペクターのレーベルだ。ジャズ・ギタリストとして評価されながらも、ビジネスとしてレッキング・クルーの一員で多数のポップ・アルバムでも弾いてるケッセル。当然、スペクターの録音でも常連だった。その気分転換として録音した盤ではなかろうか・・・と10年前の06年02月13日の日記でも書いたな。
http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Drum/1400/dy0602a.html

 その時の繰り返しになるが、数十人の観客を前に録音と思われる。演奏中に喋りや食器の音も混ざる、荒っぽい録音だ。ただし演奏は寛いでファンキーさがあり。伸び伸び楽しんでたと思われる。
 本盤の前はゲイリー・ピーコックらとのギター・トリオ" Swingin' Party At Contemporary"(1962)、本盤の次のリーダー作はエルヴィン・ジョーンズとの"Feeling Free"(1969)。
 60年代はまさにポップス系のお仕事で終わったかのよう。

 本盤で共演の二人ともジャズ系のミュージシャンではあるが、ポップス系の盤でクレジットもある。やはりレッキング・クルー一派としてスタジオ仕事で知り合い、気軽にナイトクラブでのギグがのひとつが本盤に至ったのかもしれないな。

 スマートで軽快なセッションが続く。主役はケッセルのブライトなエレキギターだが、ドラムも手数多くはしゃぐプレイだ。ベースは着実ながら弾む。
 ラテン風味の明るいフレージングを高速で振りまきながら、譜割やアクセントをぐいぐい変えダイナミックなギター・ソロが素晴らしい。
 本気でケッセルが疾走するとドラムが付いてこれず、どうしてもドタバタしたアプローチなのが否めない。

 冴えわたるギターの涼やかさにしびれる。ギターが暴れながらも上品さを失わず、かといって手堅さを軽く飛び越えた鮮やかな感覚が一杯だ。

 なお今はこの盤、1962年にCBS-TVでのライブ音源5曲をボートラにした再発盤もあり。サイドメンは本盤と異なり、バディ・ウッドソンとスタン・リーヴィ。
 別のボートラを加えた"Live in Los Angeles at Pj's Club"って盤もある。こちらのボートラは69年ロンドンでラリー・リドレイ、ドン・ラモンドとの編成でライブ音源らしい。
 少なくともレコーディングではコロコロとケッセルはサイドメンを変えていたようだ。
 

Track listing:
1 Slow Burn 8:20
2 Just In Time 4:03
3 The Shadow Of Your Smile 3:25
4 Recado Bossa Nova 4:53
5 Sweet Baby 3:30
6 Who Can I Turn To 2:24
7 One Mint Julep 8:12

Personnel:
Bass - Jerry Scheff
Drums - Frankie Capp
Guitar - Barney Kessel

関連記事

コメント

非公開コメント