Guesss 「Guesss」(1994)

 さりげなく味のある、埋もれたソウル・デュオ。

 雨後の筍で奔出したボーカル・ブームだった90年代初頭。その流れでデビューしたデュオだが、結局本盤のみで解散したようだ。ジャケットがこわもてヒップホップながら、中身はスイートなソウルが詰まってる。
 Sを3つ重ねGuesssとして差別化したグループ名のセンスがいい。今、こういう工夫をしないと検索で埋もれる。もちろん当時、そんなこと考えてもいなかったろうが。

 メンバーはDarryl Gerdine, Deron Irons。セントルイス出身らしい。今では委細の情報がネットに出てこない。
 なお二人の今の活動は不明。Discogsでは他の参加盤も出てこなかった。歌手Ryan DestinyはDeron Ironsの娘だそう。

 Discogsを眺めてると、それなりに活動を続けデビューに至ったようだ。WBMS Recordsからカセット・シングルで(1)を91年に発表。カップリングの"I Really Like"はアルバム未収録。それをワーナーにフックアップされ同年に再デビューがきっかえらしい。
 その後93年に(6)/(3)を先行シングルでリリース、本盤の発表となる。
 さらにシングルで(2)/(7)を切った。残念ながらここで失速してる。

 PVや当時のTV出演映像がYoutubeに残ってた。
    

 ほとんどが共作名義ながら、メンバー二人とも作曲に関与してる。(3)(4)はプロデューサー側の提供曲で(6)はデトロイトのボーカル・グループ、エンチャントメントの77年全米R&Bチャート一位曲のカバー。

 今となっては打ち込みビートやエコー満載のコーラスのアレンジ・センスに古臭いところもあるけれど。ヒップホップ寄りからスイート路線までミドル・テンポ中心にバラエティに富んだ構成だ。
 高低を二人で歌い分け、ハモりより対比で曲を歌い継ぐ。線の細さがうっすらあるけれど、ミドルからスローの曲が心地よい。

 アレンジはむしろ飾り立てすぎと思う。ボーカルがバックに溶けるミックスで、やたらビートが前に出た。これはまあ流行のせい。
 コブシを回すが癖を出しすぎず、さらりスマートにまとめた歌声が特徴だ。器用に色んなアレンジをこなすテクニックもあり。

 (3)に顕著だが、70年代のコーラス・グループに直結したロマンティックさが似合う。オリジナル曲を聴く限り、当然ヒップホップにも親しみを感じてたっぽいが。
 時代に埋もれず活動継続してたら、どんな曲を歌っていたのだろう。

Track listing:
1 Shu-B
2 My Reason (For Loving Someone Else)
3 Tell Me Where It Hurts
4 Give Me One More Chance
5 Same Ole Story
6 It's You That I Need
7 Wakdatpaddi
8 Tonight
9 Mystery Love Affair
10 Don't Tell Me
11 She Say He Say
12 Make Up Your Mind

Personnel:
Lead Vocals - Darryl Gerdine, Deron Irons

Producer - Carlas "Ceci" Closson (1, 2, 7 to 12), Kinchelow (5), Michael J. Powell (1, 3, 4, 6, 12), Paul D. Allen (5)
Co-producer - Leonard Richardson (6), Paul D. Allen (7)
Drum Programming - Carlas "Ceci" Closson (1, 2, 7 to 12), Kinchelow (4), Paul D. Allen (1, 3, 5 to 7), Phillip Brooks (4)
Guitar - Michael J. Powell (3, 6, 8)
Keyboards - Carlas "Ceci" Closson (1, 2, 7 to 12), Michael J. Powell (6, 12), Paul D. Allen (5, 7), Phillip Brooks (4), Vernon Fails (6)
Percussion - Michael J. Powell (6)

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