Funky Poets 「True To Life」(1993)

 山のように90年代初頭デビューな黒人ソウル・グループの一つ。脈絡なく聴き返してみた。

 90年代に黒人コーラス・グループがブームの末期、93年にリリース。詳細は不明、このアルバム1枚で終わったようだ。
 どういうきっかけで当時に入手したかは覚えていない。あの時はレコ屋でコーラスっぽい盤はあれこれジャケ買いした一つだと思う。エピック傘下の550 Musicからの発売。

 ネットにもあまり情報が無い。メンバーはPaul FrazierとRay-Ray Frazier兄弟に、従兄のChristian JordonとGene Johnsonの4人からなると記載があった
 アルバムはNYで録音、総合プロデュースはエンジニアのDavid Darlingtonが務めた。今の中古レコ屋では、(1)の製作に当時の売れっ子プロデューサーCJ Mackintoshが絡んだってのが売りのようだ。

 楽曲を見るとほとんどが共作で、今一つ主導権が見えない。でも、Paul Frazierがたぶん音楽的なリーダーなんだろう。11曲中9曲で作者クレジットされ、曲によってはベースを中心にドラムや鍵盤も演奏してる。
 7曲に作者クレジットあるGene Johnsonも頑張ってるが。

 演奏は当時らしいデジタル・シンセが鳴り響くし、ドラムも機械っぽい。いちおうはスタジオ・ミュージシャンを集めて作られたようだ。プロデュースのDavid Darlingtonは製作に専念し、数曲ではCJ Mackintoshの他にGreg Smith,Mic Murphyが共同クレジット掲載あり。詳しいキャリアは不明ながら。

 ファンキー・ポエッツの音楽性はメロウさがにじむソウル。全体的には突出した個性までは感じられない。ヒリヒリしたスリルよりも、柔らかなノリを追求か。4人がそれぞれリードを取るようで、かなり歌のクオリティがまちまち。ぶっちゃけ、けっこう危なっかしい音程な歌の人もいる。誰が誰か分からないけども。

 さらにラップやラテンぽい路線にまで手を伸ばすため、けっこう掴みづらいアルバムに仕上がった。なお最終曲(11)でドゥワップの有名曲、フラミンゴスの"I Only Have Eyes For You"をカバーした。シンセ・ベースと指鳴らしのシンプルなバッキングで、厚みあるハーモニーを聴かせる。
 これはあちこちフレーズを遊びながらも、かっちりまとまって気持ちいい。こういう路線で一枚作ればいいのに。カバーかオリジナルかは別にして。

 やはり流行りを追求なんだろうな。本盤から(1)と(3)、そしてカバーの(11)がシングルで切られた。(1)と(3)はPVが残ってる。
 

 (1)のシングルはいろんなバージョンがあり、どれも別テイクが満載。これまた当時の流行りで、マスターをさまざまにリミックスしてた。(1)のバラード・バージョンがYoutubeにあり、興味本位で聴いたら悪くない。要は、トラックの打ち込みびしばしが今の耳だと古臭いんだよな。このテイクは欧州の12"のみに収録された。


 (3)のシングルは逆にライブ・バージョンのカップリングのみ。Youtubeで聴けたが、疑似ライブじゃないのって思うくらい破綻が無かった。なんだかな。しかしこういうテイクがあっさり聴けるのが、21世紀だなとしみじみ思う。レア盤って概念が大きく変わった。所有欲は別にして。


 アルバムを見渡すと(11)が一番いいが、オリジナル曲では(3)が好み。切なくて良い。コーラスを前面に出した(5)や(10)は耳に残るが、ちょっと弱い。
 アップテンポの作品は時代で古びがちだが、この盤は意外と今でも聴ける。中途半端にB級路線なせいかもしれない。

 なお今のメンバーの活動は不明。Paul FrazierとRay-Ray Frazier、Gene Johnsonはそれっぽいフェイスブックのページには行きあたる。ただ、詳細は分からない。フレンド承認貰えばもう少し分かるだろうが、そこまでプライベートをあさる気にはなれない。
 Paul Frazierが同姓同名の別人で無ければ、どうやら音楽活動を続けてる。アイルランド歌手のSharon Corrや、元トーキング・ヘッズのデイヴィッド・バーンのツアー・メンバーでベースを弾いてるっぽい。業界で生き残ってくれてる。ファンキー・ポエッツの再結成まで望まないが、引き続き音楽を続けてくれたらまた、どこかで何か聴くチャンスがあるかもしれない。

Track listing:
1 Born In The Ghetto
2 1975
3 Lessons Learned
4 It Doesn't Have To Be This Way
5 Never Say Never
6 Set It Off
7 We As A People
8 Can You Feel The Love
9 When Will We Learn
10 How Can You Leave Me Now
11 I Only Have Eyes For You

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