Your Love Is So Hard (1989)【Prince未発表曲】

 溢れるアイディアを無造作に片端から詰め込んだかのよう。

 "Graffiti Bridge"の前あたりに録音という。サンプリングが駆使され、ホーンはシンセにアサインされた音色を弾いていそう。リズムは打ち込み。単にリズムを流しっぱなしではないけれど、デモっぽい仕上がりだ。
 ボーカルは幾層も重ねられており、そのままリリースに耐える仕上がりながら。生のベースを重ね、この時期に特有のデジタル・シンセをそのまま使った硬い響きへ、いくぶん生々しさを付与した。

 メロディ・ラインは断片的なフレーズがつぎつぎ飛び出し、アイディア・スケッチっぽくも感じた。ブート流出のため音質はいまいちで、音色が怪しいけれど。ギター・ソロと思しき場面も、音が潰れてシンセで代用に聴こえてしまう。
 打ち込みビートでテンポは一定。しかし繰り返しでなく、風景やパターンはどんどん変わっていく。
 リズムを流しながら、片端から色々と録音を注ぎ込むように。2分半くらいから、前作"Lovesexy"(1988)よりつながるきらびやかさが強まる。

 奔放で型にはまらないプリンスらしい面白みを感じた。根底に流れるブレないファンクネスと、いかようにも跳ねられる自由さが同居してる。
 

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