Acid Mothers Temple And The Melting Paraiso U.F.O. 「Born To Be Wild In The U.S.A. 2000」(2002)

 ブートみたいな作りの公式ライブ盤。熱く燃えたつようすが、じわっと伺える。

 元は02年にLPで発売、04年の再発でCDが出た。オーディエンス録音っぽいブート集を漂わせる作り。そもそもの音質が、こういう程度なのかもしれない。
 ドラムのOzawa Ryoは漢字やプロフィールを調べられず。アシッド・マザーズ・テンプルで彼が参加してるのは本盤だけ?本盤はコットン・カシノが在籍時の、初期の音源となる。

 いかにもひとつながりのライブ録音に見えるがシアトル、シカゴ、フィラデルフィアの3公演からピックアップされた。
 "Last Tour in 20th Century"と銘打たれた00年の欧米ツアー音源が元で、シアトル(12/9、千秋楽)、シカゴ(11/30 or 12/1)、フィラデルフィア(11/11)のはず。11/9~12/9の一ヶ月ツアーから、冒頭と最後の変化を聴けるはず、だが・・・どの音源がどの日か不明。あまりそういう細かいことは、このバンドにふさわしくないかもしれない。

 なお11/11のフィラデルフィアは、約70分とおそらく全音源がIAで聴ける。(1)がフィラデルフィアかな?いずれにせよ本盤より、このIA音源のほうがサウンドボードで良い音質。何とも皮肉な話だ。
https://archive.org/details/amt2000-11-11.flac16/amt2000-11-11d01t01.flac
 
 "Pink Lady Lemonade"や"La Novia"など代表的なレパートリーが並ぶ。惜しむらくは音質の荒っぽさ。隠し録音の後ろめたさはないが、リリースを前提としない音源ではないか。太く割れ、モコっている。例えばムジカ・トランソニックなどのように、河端がらみの音源で潰れた音の盤は何枚もある。
 
 そもそも熱気に振れるならば、本盤ぐらいの音質でも構わない。実際、ライブハウスの轟音では耳がやられて似たような聴感で味わってる場合もある。
 とはいえ初心者向けではない。あくまであるていど、アシッド・マザーズを聴いた人向けだろう。音源の希少性に魅力を感じる人ならば、本盤は楽しめる。
 豪快に、しかししずしずと立ち上りながらフィードバックの衣をまとう"Pink Lady Lemonade"のロマンティックさは格別だ。

 スペイシーなシンセと疾走で、いきなりトップギアの(1)で幕を開ける。(2)は潰れた音質が残念だが、ドラムの後押しでぐいぐい押すギター・ソロがたっぷり。
 清々しい荒くれっぷりの(3)で高まり、猛然たるサイケな音の団子が押し寄せる(4)へ。ギターの軋みは時に歓声にも聴こえる。
 歪み倒した声で津山が唸り、そのまま短く炸裂の(5)で、ほんのりユーモラスに終わらせた。

Track listing:
1 Acid Takion 2000 7:41
2 La Novia 13:38
3 Pink Lady Lemonade 8:06
4 Speed Guru 9:52
5 God Bless AMT 1:21

Personnel:
河端一 : g,cho
Cotton Casino : vo,syn
津山篤 : b,vo
東洋之 : syn,g,cho
Ozawa Ryo : dr
live recorded at Graceland (Seattle), Fireside Bowl (Chicago), Up Stage (Philadelphia)

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