Maze Featuring Frankie Beverly 「Golden Time of Day」(1978)

 バラード無し。少し性急なムードでまとめた、前作から1年後の2ndアルバム。

 メイズのアルバムとしては、逆に地味な部類かも。
 録音がカリフォルニアからコロラド州へと、内陸部に移行した。エンジニアは前作と変わらずJohn Nowland。違う場所の音を求めたのでなく、単に録音環境だけ変えたみたい。リラックスで地元から少し田舎な場所を選定か。そのわりにアルバムは前のめりだけど。
 (1),(6)を録音したところで、ドラムが新メンバー。Joe ProvostからAhaguna G. Sunに変わった。
 
 楽曲はすべてフランキー・ベヴァリーのオリジナル曲。
 (1),(4)~(6)と4曲ものシングルが切られた。アルバムは全米27位、R&Bで9位。シングルは全米チャートに入らぬが、(4)がR&Bで9位とまずまずのヒットとなった。
 (5)と(1)は同じシングルのA面とB面。(6)のB面は(2)がカップリング。(4)は2分ほど削ったショートVer.がB面と、よくわからぬ作り。短い編集をA面に持ってこなかったんだ。
 いくぶん軽みのあるサウンドが本盤の特徴かな。ディスコっぽい要素を漂わせつつ、がっつり生演奏のグルーヴを味わえる。隙は無いが、少しダンス寄りで性急な感じ。
 16ビートでタイトに決める演奏の確かさは本盤でもばっちり。それぞれ5分程度の曲にまとめる一方で、最後の(6)だけ10分にも及ぶ長尺に仕立てた。
 
 ぼくは爽やかな感じで幕を開けるB面のほうが好き。
 まず(5)からして、ほんのり音色を汚したエレキギターが鮮やかに空気をかき回し、滑らかなベヴァリーの歌が映える。リードギターも訥々と美味しく鳴り、鍵盤とリズム楽器の絡みも柔らかい華やかさだ。山下達郎ファンなら特に気に入るのでは。

 (6)はテンポを落としてメロウな、本盤で最もゆるい曲。シャープにエイトビートをドラムが刻み、しとやかにアレンジされた。鍵盤がムードを作るが、ギターにベースにコーラスに、メンバー全体のやり取りでグルーヴを描いた。楽曲は派手に展開せず、寛いだまま紡ぐ。

 最後の(7)はテンポを若干上げた16ビート。鍵盤はシンセ・ストリングスでイントロを奏で、歌に入ると硬めの音色も加える。いくぶんファンキーさに寄せた。リズム・ギターがフレーズをしゃくり、リードは背後でオブリを弾く。
 10分間はねっとり粘っこく。A面での駆け足からスピードを落とし、じんわり迫った。
 中盤のインストで跳ねるかと思わせ、いまいち冴えず。ギター・ソロの前にブレイク入り、ノリがつんのめってしまう。とはいえ、でかい音だとけっこう盛り上がる。キメが入ってフュージョンっぽさもあるけれど、テクニックひけらかしでもないんだ。
 
 今聴くと、中途半端な感じ。ディスコでLPをそのままかけることを想定かな。この時代のフロアBGMの対応がわからない。

Track listing:
1 Travelin' Man 5:08
2 Song For My Mother 5:04
3 You're Not The Same 5:13
4 Workin' Together 5:33
5 Golden Time Of Day 5:30
6 I Wish You Well 4:40
7 I Need You 10:00

Personnel:
Producer, Vocals, Rhythm Guitar - Frankie Beverly
Vocals, Percussion - McKinley (Bug) Williams
Bass Guitar - Robin Duhe
Congas, Vocals - Ronald "Roame" Lowry
Drums - Ahaguna G. Sun, Joe Provost (tracks: 1, 6)
Keyboards - Sam Porter
Lead Guitar - Wayne Thomas

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