研ナオコと細野晴臣

 このところディオンヌ・ワーウィックのアルバムをまとめて聴いていた。歳を経るにつれ、容貌が誰かに似てきた。頬骨が張って・・・研ナオコとイメージがかぶる。



 研ナオコと言えば中島みゆき。好奇心で検索したら、"中島みゆき作品コンプリート"って企画盤が2014年に出てた。なんと3枚組。そんなに吹き込みがあったのか。
 研ナオコへ書き下ろしで1枚、中島みゆきのカバーで1枚、中島が別の歌手に渡したアルバムで1枚って趣向。ボートラでシングル・テイクを2曲、別テイクも収録あり。
 
 他になんかあるかなと検索したら、細野晴臣も研ナオコへ提供してた。
 "日本人形"ってタイトル。研ナオコ14thアルバム"Deep"(1985)に収録でシングル・カットもされず。歌詞は松本隆で編曲が細野と清水信之。
 一連の歌謡曲仕事の一環として提供と思うが、これがヘンテコで面白かった。

 伴奏はきっちりと、テクノ。和風風味のしたたるような雰囲気が、場末さを演出する。その一方でシンセ中心の響きが奇妙な異世界感を醸し出す。打ち込みビートにシンセを基調ながら、生ピアノ足したアレンジが何とも過剰な情感を演出した。

 楽曲もすさまじい。どっぷりマイナー情緒の歌謡曲な世界の一方で、コード進行が奇妙にあちらこちらへ飛んだ。場面ごとに違和感ないが、流して聴いてるとサビに向かう展開の剛腕な仕上がりが不思議で落ち着かない。
 パッチワークの演歌を聴いてるかのよう。
 
 難しい曲ながら研ナオコは、すごくあっさりと巧みに歌いこなしてる。変な音程感だが淡々とメロディを紡ぐことで、強固な世界観を作った。面白いな。繰り返し聴き返してしまった。

 シングルでもなんでもないため、Youtubeに音源はさすがに上がってない。
 6枚組「細野晴臣の歌謡曲~20世紀BOX」(2009)で聴けるのだが・・・限定盤で今はプレミアついてるな。研ナオコのアルバムもCDあるが廃盤で、えらいプレミアつき。
 でもまあ、機会あったら聴いてみてください。ふたひねりした歌謡曲の世界で遊ぶ細野晴臣と、無造作に歌いこなす研ナオコのこだわらなさが産んだ、面白い曲なので。
 

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