Dionne Warwick 「My Friends & Me」(2006)

 悪くはないと言えるが、本質的に魅力が詰まった盤でもない。

 ディオンヌがRhino/DMIとワンショットのクリスマス・アルバム"My Favorite Time Of The Year"(2004)をリリースしたあと、2年ぶりの盤がこれ。
 老舗で保守的なイメージ強いジャズ・レーベルConcordとのワンショット契約は、またしてもセルフ・カバー。River Northで98/00年に2枚出したセルフ・カバーから6年たって同じ企画。過去の栄光にすがってるように思えてならない。

 今回の目新しさは、さまざまなメンバーとのデュオだが。話題性作りにしても、中途半端。何とも素直に聴けない。バージョン的には、オリジナルのほうが間違いなく瑞々しくて良いんだもの。

 ただしリズム・ボックスを中心にシンプルに仕上げた、デジタルでカチカチのクールなアレンジは悪くない。楽曲も名曲ぞろい。
 しかし。
 バカラックの曲でまとめるでもなく、過去のヒット曲を並べた節操のなさがなんともなあ。すっかり低くなったディオンヌの声も、昔のテクニックより手練手管を操るベテランならではの老獪さが目立つ。

 これがベスト、とは到底言えない。悪くはないが、瑞々しさならオリジナルのディオンヌの盤を薦める。オールディーズのデジタル再解釈で本盤を聴くのも一つの手だが、何を置いてもって強い推薦もしづらい。

 細かく感想書くには気が乗らない、手堅いが驚きの無い仕上がり。ヒップホップにもすり寄るスタイルも、なんだかなあ。面白さを感じることもできるが、ディオンヌ自身が関与する必然性が無い。
 ディオンヌへのトリビュート盤って、若者が再解釈じゃない。本人が若作りするでもない、ディオンヌの昔取った杵柄、確かな楽曲の力、シンプルな今風のアレンジ。それなりのクオリティには仕上がってる。

 ならば薦められるか。いや、それなら他の盤を聴いたほうがドキドキできるよ。って感じ。どうにも煮え切らない。いいとこ探しもできる盤だが、それよりも昔の盤を聴いたほうが良い。
 
Track listing:
1. With Gloria Estefan Walk On By 2:56
2. With Cyndi Lauper Message To Michael 2:59
3. With Mya Close To You 4:00
4. With Gladys Knight I'll Never Love This Way Again 4:19
5. With Kelis Raindrops Keep Fallin' On My Head 2:26
6. Deja Vu 4:50
7. With Reba McEntire I Say A Little Prayer 3:08
8. With Wynonna Judd Anyone Who Had A Heart 3:43
9. With Lisa Tucker Then Came You 3:26
10. With Olivia Newton-John Wishin' And Hopin' 3:03
11. With Cheyenne Elliott Love Will Find A Way 4:56
12. With Angie Stone, Chante Moore, Deborah Cox And Da Brat The Windows Of The World 3:26
13. With Celia Cruz Do You Know The Way To San Jose 5:46


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