Paisley Park (Unreleased Instrumental) (1984)【Prince未発表曲】

 ふよふよと不穏に響く、発表された同曲と全く無関係なテクノ・インスト。

 Prince Vaultによると"Around The World In A Day"(1985)収録曲とは全く別に、1984/3/9にカリフォルニアのサンセット・スタジオでプリンスの一人多重録音という。
 子供たちの遊ぶSEを枕に、ドラムの打ち鳴らしから楽曲が始まる。メロディを奏でるのはシンセ。
 ひよひよと奇妙に転がりながら、下るように上るように、奇妙な旋律が蠢く。
 
 当時のプリンスはインストで勝負する方向性は無かった。もしかしたらこの曲も、歌を乗せるつもりだったのかも。このひときわ耳をひく、癖の強いメロディに勝てる旋律ってあるんだろうか。
 だからこそ、ボツったのかもしれない。

 シンセのメロディは似たようなフレーズを延々繰り返すけれど、打ち込みではないみたい。メカニカルな正確さを保ってるが手弾きらしく、すごく時たまつっかえるようなエグみをみせた。

 アドリブ展開でフレーズを遊ばせない。終盤で違うパターンのメロディは現れるけれど旋律は閃かず、似たような譜割が延々と続く。
 さらに子供たちの遊ぶSEはとどまらない。延々と背後に漂い続けた。
 とにかくサイケな雰囲気。"Around The World In A Day"のジャケット・デザインで風船もって浮かぶ童子のバックに、こんな音楽が似合ったかもしれない。

 今でいうと、感触はテクノ。けれどもドラムも鍵盤も生演奏。ベースラインはうっすらあるが、基本はドラムと鍵盤の一騎打ち。シンプルで跳ねるサウンドが漂った。

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