Wednesday (1983)【Prince未発表曲】

 デモのような小品。アイディアのメモっぽいが完成感もあり。

 別名で"There's No Telling What I Might Do"とも呼ばれる曲。Price.orgによれば"Purple Rain"の映画でジル・ジョーンズに歌わせる候補で作られたとある。83年11月7日、知られる限り最初の"Purple Rain"のLP曲順案では、5曲目(A面最後)に並べられてもいた。

 このYoutube音源は鍵盤の弾き語り。ぼくはこれで初めて聴いたため、レボリューションズとのバンド・テイクや、ジルが歌ったテイクもあるかは知らない。
 本テイクは流出音源らしく音質が悪い。鍵盤は歪んでる。鍵盤は最後、チップチューンみたいに安っぽい響きまでした。後半のアルペジオの鍵盤フレーズはダビングっぽくも聴こえるが、たぶん音質悪いせいの勘違いかな。

 わずか1分半のテイク。なおかつフェイドアウトが急峻に行われて、このあとの展開が音源に残されてることも想像できる。聴いてみたい。
 ここではほんのりクラシカルなフレージングながら、ロマンチックさを失わずシミジミと甘くプリンスがファルセット気味に歌いかけた。

 土曜の夜に電話を掛けたのに、出やしない。あなたがが水曜までに戻らないなら、私は何をしでかすか分かんないよ、って歌詞。嫉妬心と寂しさを歌う世界か。英語だと男でも女でも成立するのが良いね。携帯電話の無い時代ならでは、の歌詞でもある。今の若い奴らには、この切なさは分かるまい。

 終盤でいきなり音程がぐいぐい下がり、ファルセットから地声に着陸する音符感覚が素晴らしい。

 フルレンジの歌声を抜群にあやつる作曲センスを最後に光らせ、フェイドアウト先ではジャジーなファンクに雪崩れていそう。
 鍵盤だけのシンプルなアレンジ。でもコード弾きにとどまらぬ音使いで自由に伴奏フレーズが生き生きと動き、メロディを優しくしっかりと支えた。

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