プリンスを改めて聴いている。

 相変わらず、プリンスに対する喪失感がハンパない。春先は、とても彼の音楽を聴く気になれなかった。切なくて。秋に入る今、ようやくプリンスの音楽を素直に聴けるようになった。
 そしてどれもこれも、カッコいい。今まで俺はプリンスの何を聴いてたんだ、としみじみする。

 リアルタイムで聴いてた時は「なんか違うなあ」と感じてた。思い返すに「自分が理想とする(80年代ヒット曲の)プリンス」を、無意識に押しつけて新しい音楽を受け入れられてなかったんだな。
 
 最近は記憶力がめっきり落ちて、昔聴いた曲への印象が薄くなってる。だからどの曲もある意味新鮮に聴けて、昔と今の感受性の違いに想いをめぐらすことがしばしば。
 いかに昔は思い込みで耳をふさいでたか、がわかる。
 音楽へのこだわりや聴くポイントが、昔と異なってる。違う箇所に価値観を置き、別の楽しみを味わってる自分に気づく。これが歳を取るということか。ならばそれも、悪くない。

 しかしまあ、プリンスへは自分の無神経さが情けない。改めて聴き返すと、どの時代の彼も唯一無二。密室的なファンクネスを自由に緻密に溢れさせていた。録りっぱなしじゃない。実に繊細にアレンジを施してる。
 ボーカルを微妙に重ね、リズムをばらまき、フレーズ奏でる楽器は慎重に取捨選択されていた。なおかつ、生演奏のダイナミズムは失っていない。それが打ち込みであろうとも。

 彼のような人はどこにもいない。つくづく惜しい。唐突な事故で死んだだけに、あっけなさを心へどうにも収まりつけづらい。
 新譜を去年はたて続けに2枚連続リリースの一方、ピアノ・ツアーや自叙伝の執筆で過去へ落とし前と新たな地平を期待できただけに。うーん・・・。
 引き続きしばらく、彼の音楽を聴きながら創作力の膨大さを偲ぼう。

 ここ数日は、あまり記憶の無い曲をプリンスの曲をランダム再生してた。これが面白いのなんの。
 率直なところ90年くらいから、アルバムのうち印象に残ってたのは数曲くらい。あとは流して聴いてたため、個々の楽曲へ思い入れが薄い。
 時間軸とアルバムを超えて、ランダム再生するとブレない一貫性と、時代ごとの違い双方を感じて、色々と感想が湧き上がってくる。今日、i-podから流れてきたのは、このあたり。
Beautiful, Loved & Blessed
Here Eye Come
U're Gonna C Me
Fallinlove2nite
I Love U, But I Don't Trust U Anymore
Ain't About 2 Stop
Beginning Endlessly
Arrogance
Home
Goodbye
An Honest Man

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