$UICIDEBOY$

 病んだヒップホップ・デュオ、$UICIDEBOY$。たまたまYoutubeで見かけて惹かれた。

 いろいろと事情があって、今年の4月を最後にライブへ行けていない。元気です・・・とは言い難いが、まあ毎日を送ってる。音楽への興味は失せておらず、今は通勤中にいろんな音楽を聴くのが楽しくて仕方ない。

 だがTPOがあるように、気分次第で楽しめる音楽は色々違う。今朝、CS&Nを聴いてた。うーん、違う。マナサスを聴く。これも違う。なんかカッコいいヒップホップが無いかな、と適当にYoutube見てたら、引っかかったのが$UICIDEBOY$だった。

 ニューオーリンズ出身の白人ラップ・デュオで、メンバーはRuby Da Cherryと$uicide Christ(aka $crim)。ニューオーリンズのすべてがセカンド・ラインやディキシーを演奏してるわけじゃ無い。当たり前だが、このグループのビデオを片端から見て、痛感した。

 最初に聴いたのは、これ。"COLD TURKEY"(2015)
https://www.youtube.com/watch?v=yKcafNvVqhY
 音楽性はダーク・エレクトロ。"Sick Beat"って表現をネットで見かけて唸った。ぴったりの表現だ。まさに、病んでいる。
 ダンサブルさとも、痛快さとも、オラオラな凄みとも違う。希望も救いも無い。這い上がろうって上昇志向すら無く、ただ日常を消費してる感じ。

 $UICIDEBOY$はG*59 Recordsに所属し2014年頃に活動をはじめ、BandcampやDatpiff、Soundcloudを主戦場で2年間で27枚と多数のアルバムやMixtapeを発表した。Name Your Priceの無料配布がBandcampにぞろぞろあり、あまり商売っ気は現時点でないらしい。

 見てもはっきり言って浮かれない。落ち込みが増す。このビデオでライブ映像が映るけれど、観客も含めて知性とか生産性って言葉はあまり連想しない。ただし内にこもらず発散し大暴れすのスタンスではあるようだ。 "PARIS"(2015)
https://www.youtube.com/watch?v=nqtobIpZt68
 
 今年の9/6に発表のPV、"O PANA!"(2016)なんて不健康そのもの。頭からマリファナ吸ってコカインをスニッフして錠剤をがばがば飲み干すそぶり。ガンギマリな酩酊感がぷんぷんする。
https://www.youtube.com/watch?v=VSXg2swBmrY

 $UICIDEBOY$の共演としてGerm, Pouya, Bones, Eddy Baker, Fat Nick, JGRXXN, Black Smurf, RAMIREZ, Shinigami Tenshiなどがいる。いくつかYoutubeで聴いてみたが、どれもこれも似たような、酩酊と憂鬱が混在するヒップホップ。退廃的だが貴族的な耽美さはない。金の色が香ろうとも、プア・ホワイトの崩れっぷりが漂う。

 Pouyaがゲスト参加したShakewellの"Terminal Sex"(2016)のPVも、全編にドル札がまき散らかされるけど、金持ちらしい余裕や優美さはかけらもない。
https://www.youtube.com/watch?v=a3v7tgt8dn4

 ラップの内容は調べてないし、あまり気が浮き立つ内容でもなさそうだ。でもいわゆる引きこもりと違う、妙な自己顕示欲と破滅的なムードが何か気になる。聴いて楽しくは無いが。

 病んでるなあ。そして、こういうのに惹かれる時点で、俺もどうやら疲れてるなあ。

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