9 to 5 People (1988)【Prince未発表曲】

 ヘビーなエレキギターが全編を駆けるシンプルだが刺さる曲。

 88年頃の録音と言われる。Prince Vaultにも特段の解説は無いが、"The Black Album"の頃のアウトテイクか。歌詞は不明だがタイトルからしてサラリーマン的な生き方を揶揄したと思われる。

 ずっしりした重たいファンク・ビートにディストーションの効いたエレキギターが、アドリブ的に弾き倒された。リフではなくカウンター・メロディのように。鍵盤ベースやシンセにエレキ・ベースもときおり顔を出すが、ほぼドラムとギターの対話、かつボーカルの叫び。
 シンプルだしフェイドイン気味に入るあたり、長い組曲の中間を取り出したかのよう。冒頭の二音で構成される夾雑物を取り出した和音感は、ぱっと曲名が浮かばないが別のプリンスの曲も連想した。

 エレキギターは一本でなく、複数本が足されている。ベース・ラインとギターがユニゾンでフレーズを弾いたりと決して即興ではない。しかし歪みをたっぷりまとったエレキギターがハウリングを軋ませながらウネるスリルは格別だ。

 テンポは一定でなく、ときおりわずかに加速や減速してるようにも感じる。
 歌は飾りっ気なく、メロディ感も希薄だ。ライブで映えそう。主役はあくまでエレキギター。中盤以降でドラムも手数多くフィルを加えていった。

 3分20秒過ぎに転調して、一気にグルーヴィさが増す。ギターは歌から滑らかにソロへつながり、マッドハウスを思わせる和音感とノリをドラムとベースが繰り出した。
 演奏はすべてプリンスの多重録音、かな。
 生ドラムが一気に減速してロール、エレキギターのモコモコした音色に変えワウを効かせたソロが始まる。うーん。かっこいい・・・。

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