Jim McNeely 「The Plot Thickens」(1979)

 フュージョン寄りのコンボ・ジャズ。時代を感じる。

 ヴァンガード・ジャズ・オーケストラのピアニスト兼アレンジャーでグラミー賞を受賞するジム・マクニーリーの1stソロ。
 コンボ編成のオーソドックスなジャズだが、そこかしこにフュージョンの香りが漂う。CDは(6)と(7)の別テイクをボートラで収録した。
 マクニーリーはエレピっぽい響きで硬質なタッチのピアノ。スイングするが、むしろ前のめりに疾走するほうが先に立つ。

 ベースはランニングせず間を多くとるし、ドラムははたくような小刻みなスティックさばき。脇はビリー・ハートを筆頭にスタジオ・ミュージシャンを集めたか。
 エンジニアとミックスはルディ・ヴァン・ゲルダーだがすっかり時代の音をして、硬く涼しくスマートなジャズを作った。2曲でジョン・スコフィールドが参加し、スピードを増す。

 この手のジャズは爽快ながら耳ざわりが少なく、するすると流れてしまう。とはいえ凡百のフュージョンと違うのは、その空気感か。流麗な指さばきと緊迫した空気がそこかしこに漂う。
 テクニックを素地に持ち、流麗なスピード感を演出した。特にジョン・スコ参加の曲が顕著だ。隙を作らず埋め尽くすように、どんどんと疾走していく。
 趣きやタメとは無縁のアグレッシブさが本盤の味わいか。

 ボートラの(6)はバンド編成で収録された本編のピアノ・ソロ。もっと複雑で軽やかな響きがピアノだけで演出される。このテイク聴き比べが、マクニーリーのセンスがにじみでて面白かった。

Track listing:
1. The Plot Thickens
2. The Light At The End Of The Cave
3. Burgundy And The Virgin Show
4. Inner Ear
5. Chelsea Litany~Feng Liu
6. Chelsea Litany(Piano solo)
7. The Plot Thickens(Alt.take)

Track listing:
Piano, Composed By - Jim McNeely
Bass - Jon Burr, Mike Richmond (tracks: 1, 5,7)
Drums - Billy Hart
Guitar - John Scofield(tracks: 1, 5,7)
Engineer, Mixed By, Mastered By - Rudy Van Gelder

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