金管演奏を動画検索の赴くままに

クラシックの演奏で金管楽器は、引き算で聴いてしまう自分が嫌だ。響きとかフレーズのつながりとか、ダイナミクスが異様に気になる。
「あれが揺れた、これがモヤけてる」と、引き算。
だがしかし、こんな聴き方は音楽の愉しみ方じゃない。何も考えず、スパッと心地よい演奏を聴きたい。

まず基準を挙げよう。今までに見た動画で、めちゃくちゃ惹かれた金管演奏がこれ。
コルネット2本にアルトホルンとユーホのブリティッシュ・スタイルな金管カルテット。

他になんかないか、と検索。ブリティッシュ・カルテットはなかなか良い音源が見つからない。
方向性はそれるが、たまたまボヘミアン・ラプソディをボーン4本で演奏の動画有り。
これはピッチやハーモニーが素晴らしく美しい。しかし伴奏楽器が邪魔だ。金管だけで聴きたい。

で、これを見つけた。すげえ。冒頭のギター・イントロが長いし、さらにボーンの独奏も飛ばしてほしい。この独奏もロマンティックでいいのだが。
なにより1:45からのチューバとボーン2本のアンサンブルが燃える。吸い付くようなハーモニーの美しさったら。カット割りが細かくてウザい。もっとじっくり見たい。

小編成か独奏のクラシック系が聴きたい、と検索するも心揺さぶられるのが見あたらず。あ、でもこれはとても良かった。低音がきれいだ。


他にトロンボーン曲を探してたら、トロンボーン協奏曲の動画へ行き当たった。
スウェーデンの作曲家ビョルン・ホールマンの作品。クラシックだけでなくサントラ作曲もしてるらしく、親しみやすい曲調だ。

藤井郷子オケEast

彼女と田村夏樹の作品は膨大で、まったく追いつけていない・・・。ライブも精力的だが、ずいぶん行けてないな。

複数ある彼女のプロジェクトで、たぶん一番聴いてるのがカルテット(with 田村夏樹、早川岳晴、吉田達也)。
次が田村夏樹のプロジェクトになるが、旧Gato Libreかな。とはいえ、そういや新Gato Libreをまだ聴いてないぞ。

今日聴いてたCDは、東京オケの2nd"Before The Dawn"(2003)。浜松ジャズフェスでのライブ音源をまとめたアルバム。
藤井ファンはご存じのように、東京以外にNY,名古屋,神戸にも、彼女のオケがある。
現在までにそれぞれ、4枚/9枚/3枚/1枚のアルバム有り。

今日聴きかえした"Before The Dawn"では、20分にもわたる"序破急"が沁みた。鮮やかに画面変わる瞬間が、心地良い。植村のタイトなドラムはここだと和風じゃないのに、ホーン隊のメロディと滑らかに溶けた。

(本盤の参加メンバー)
藤井郷子(P) 
早坂紗知,泉邦宏(AS) 片山広明,松本健一(TS) 吉田隆一(BS)
田村夏樹,渡辺隆雄,福本佳仁,竹田恒夫(TP) 
はぐれ雲永松,東哲也,福村博(TB)
永田利樹(B) 植村昌弘(DS)

最新ラップ事情

まとめて聴ける、ちょうどいい映像リストがあった。アメリカのR&B/ラップ系サイトのDJ Boothが選曲したもの。
Hip-Hop Downloads of the Week ft. Scotty ATL, OnCue & More (9/15)


例えば悲痛で空虚な(歌詞の意味は知らんが)叫びが強烈な求心力を持つ(1)で幕を開け、(4)は60年代ソウルを70年代なメロウ・ギターと混ぜたトラックがクールだ。

俺が俺がの自己顕示ギャングスタに留まらず、トラックなりラップにこだわった楽曲が並ぶ。気に入った各楽曲は、一曲づつここから落とせる親切仕様だ。個別に別ページへ飛んで落とす必要あるけれど。

<曲リスト>
OG Maco - U Guessed It 00:05
Cap 1 - Too Damn 04:05
Jared Evan - Outside 07:17
JD Era - You Got It 10:24
Junia T - Sky Is Falling 13:52
M Dot - Praverbs 16:54
Murph Watkins - FWM 20:17
OnCue - Way Too Far 23:12
Scotty ATL - Almost Finally Famous 27:17
JuJu Rogers - Summer in Jakarta 29:04

Funkadelic

無性に聴きたくなった。ぼくが彼らの名前を知ったのはレココレ誌89年8月号。リアルタイムのかたならピンと来られるように、この時代は音楽が全く手に入らない。CDだとIncorporated Thang Bandを見かけたくらい。90年頃に再活動CDがボロボロと出始め、旧作リイシューもその頃だったか。って、前に書いたかな、これ。

で、今聴いてるのはパーラの"P-Funk Earth tour"(1978)。同時期のブートをちらちら横目で見つつ、やっぱこれだろ、とボリュームあげて流してる。
(4)の編集コラージュで流れが切れて戸惑うが、他のライブ・テイクもダビングや編集施して聴きやすい。

大盛り上がりの歓声と充実したメンバーの迫力が凄い。ぼくが持ってるのは、かなり前の再発CDのため音が悪い。もっこもこ。あんまり音質を気にしない聴き方してるが、クリアな音質だと印象変わるかもな。大勢のメンバーがウネリを挙げて突き進む。

"Undisco Kidd"の途中で"Public Enemy No.1"って言葉がすらっと聴こえてくる。ラッパーのパブリック・エネミーも今は昔。本盤で聴けるアース・ツアー音源は、もはや37年前の音楽だ。けれども、心が燃える。

歌詞を全く気にせず聴いてるため、どっちかと言えばファンカの方を聴くこと多い。
しかし改めて歌詞を知ると、パーラの深さにも感じ入る。
昔、P-Funkフリークの達郎がラジオで「歌詞を聴かなきゃP-Funkはつまらない。スラングや当時の文化ネタが詰まって、日本人は分かりづらいけど」と、言ってた気がする。

ということでP-Funkの世界を生き生きと解説したエントリーを多数含む、ぴかいちなブログを紹介して今日の日記を終わります。

ビートル4人ソロ無料EP

たまたまi-tunes見てたらビートルズ・ソロの無料EP宣伝があった。

選曲はこの通り。意外に微妙なとこが面白い。いわゆるソロの代表曲じゃないところを持ってくるあたりと、各人の立ち位置が透けて見える気がして。

1."Love" John Lennon/Plastic Ono Band (1970)
2."Call Me Back Again" Wings (1975)
3."Let It Down" George Harrison (1970)
4."Walk With You" Ringo Star (2010)

簡単に各曲へコメントする。ぼくはビートルズのソロってほとんど知らないと実感。データ関係は全てWikiを検索した。覚えてないし。

 (1)は解散後だと初になる、4thソロ"John Lennon/Plastic Ono Band"に収録。さすがに聴いたことある。非常に切なくて綺麗なバラードだが、もちろん大ヒット曲じゃない。
 ビートルズ解散後ソロ集な、このEP幕開けにふさわしい穏やかな曲としてぴったりな選曲だ。

 (2)のポールはウィングス4th"Venus and Mars"より。「ソロだっつってんだろ」とツッコミは丸無視、シングルカットもされてない曲を選んだ。
 あまり記憶にない曲のためWiki見てたら当時、「ビートルズ再開に興味無い、のメッセージが歌詞に込められた」って分析もあったらしい。笑った。妙に選曲が皮肉っぽい。

 実は(3)を聴いたことが無い。3枚組の"All Things Must Pass"収録だが、このアルバムを未だに未聴だ。スペクターのプロデュースでジョージ・ソロの最高傑作、ロックの歴史に残る名高い盤というのに。
 今回、「いかにもスペクターっぽいオケなんだ」と実感。やっぱこのアルバム、聴かなくちゃなあ。

 基本は古いとこを持ってきた中で、リンゴのみ新しめをアピールした。15thソロ"Y Not"に収録。拡販も文字通りかねてそう。ポールの商売っ気とは別次元で、現役感をリンゴは漂わせたいのかもしれぬ。邪推か。
 というのも(4)ポールのコーラス参加が売りだそう。「どうせビートルズ文脈なら、ポールと関係あるの選ぼう」ってニュアンスとか。
 ならば"Ringo"(1973)から"I'm the Greatest"のほうが「ビートルズ全員集合」って書き方もできるのに・・・って調べたら、これってジョンの曲か。

最後にYoutubeで一連の曲を貼っておく。こうやってタダで聴けるから、実際の購入に走らないというデメリットそのままだが・・・。




ミニマル解説書の自己出版

"現代音楽ディスクガイド 350~旋律と律動~"ハル吉:著(2014:峠の地蔵出版)を読み始めた。

ミニマル音楽を中心に、マイナー音盤へ軸足置いた約300枚のアルバム・レビューの自己出版本。序に曰く「ミニマル音楽に焦点を合わせたディスクガイドが無い」から本書を執筆したという。
この発想が嬉しい。

ここ数年、いろんなジャンルのディスク・ガイドで商業出版されてるが、やはり漏れるものはある。商業出版ゆえに、あまりマニアックなものは出ない。
だからこそ本書のように、著者の趣味性全開でボリュームがある程度以上あるものは、素直にうれしい。ブログならまだしも、出版に踏み切ったスタンスも興味深い。

本書は作曲者のファースト・ネームでアルファベット順にCDが並ぶ。したがって作品のテーマや時代にスポット当てる読み方はしづらい。検索ページを省くための処置と思われるが、読み手としてはジャンルなり地域性での流れや関連が分かりづらいのが残念。それは自分で調べろって事かもしれない。

ともかく全く知らない盤ばかりが、ずらり300枚以上も並ぶのは壮観だ。ジワジワと読んでいこう。

本書へ興味持った人の、購入ページはこちら。

著者は昨年6月にTZADIKのCD100枚レビュー本を出版した。わずか1年で160頁にわたるボリュームもの本を出版するパワーもすごい。
TZADIK本ではノイジーな現代音楽に評価が辛かったため、てっきり著者は現代音楽へ興味無いのかと思っており、本書は意外なテーマの刊行だった。
著者のブログはこちら。http://gosshie.blogspot.jp/

ニセ「緊急地震速報」出回る 実は…出会い系サイト

うお、地震だ。震度は・・・とヤフーみたとき、ぱっと目に入ったニュースがこれ。

「地震速報を装ったメールが出回り、メールを開くと「出会い系サイト」に誘導される」という。
色んな商売考える人がいるな。

気象庁からの注意書面はこちら。

Josh Berman's Old Idea

"Jazz the New Chapter 2"を引き続き読んでいる。最近、ECMがらみをいくつか買ったのも、本書の影響。で、ようやくシカゴ系をくくった最終章までたどり着いた。田中徳崇のインタビューがあり、興味深く読む。

田中は97-08年にシカゴ在住、現地のミュージシャンと演奏を繰り広げた。録音スタジオ的な役割も果たしたようだ。現地ローカルの動きって、基本的に分からない。能動的に追っかけない限り。でもぼくには、たまたま07年頃シカゴ在住時にブログを立て、現地の音楽シーンを紹介してくださる方がおられた。http://d.hatena.ne.jp/gaburu/?of=6
ちなみに同氏よりシカゴでのライブスケジュール・ブログも以前、紹介して頂いた。なかなか行くすべがないけれど。http://www.now-is.org/

で、田中のインタビュー記事に戻る。シカゴはぶっちゃけ田舎で、シーンが狭いゆえに敢えて個性を立てなくても生き延びられる、って視点が興味深かった。例えばNYだと自分のスタイルを決める必要あるが、シカゴはそこまで切羽詰らないらしい。

そして田中は「シカゴの人たちって、録音の少ない人が多いんですよね。「すごいな、この人」って思う人ほど、録音が少ない」と言う。そういうこと言うなよう。簡単に聴きに行けないのに。

田中の現活動主体としてrabbitooが上がってた。一回ライブ見たが、面白かったな。

今のBGM:Josh Berman"Old Ideas"(2009)
シカゴのコルネット奏者によるユニットのアルバム。田中がドラムで参加し、録音も担当した。
宙に浮きっぱなしのグルーヴと、寄り添いつつも揺らいでずれる、あいまいな雰囲気が魅力。Jason Adasiewiczのビブラフォンが空間を柔らかく埋め、田中のビートが小刻みに風を刻んだ。久しぶりに聴き直したが、つかみどころ無いパワーに好奇心がくすぐられる。

試しに検索したら、映像も色々あった。Josh Berman'Old Ideasってユニット名なのか。
これは2010年のRecord Store Dayに、シカゴのレコード店でライブ。ドラム不在の4人編成にて。

Columbia Museum of Art, 6/30/2009のライブ映像。

たぶん同じ日のライブで違うアングルのもの。ホールの記録映像かな。

田中とJoshの共演映像無いかと探したら・・・日本公演だった。クラシックスでの09年ライブより。

rabbitooの映像を。1st出てたとは。録音も田中が担当してる。かっこいいなー。

もいっちょrabbitoo。今年8月、荻窪Velvet sunでの映像。

絃の聖域

栗本薫:著、1980年刊行。34年前か。うわー。
3度目かな、読むのは。初読が多分30年くらい前。2回目が・・・25年くらい前だろうか。
ストーリーはすっかり忘れてる。だが、最後のシーンだけは強烈な印象が、じわっと脳裏にこびりついていた。

伊集院シリーズの一作目な、探偵小説。あえて推理小説とは言わない。ロジカルなトリックよりも、あくまで浪漫。栗本薫はおそらく人間模様と情念が織りなす結末、に興味あったのではなかろうか。

最後のシーンはストーリーに抵触するため、ここでは触れない。ただし僕は2回目に読んだとき、普段何の気なしに耳にしてた「音楽」への聴き方が大きく変わった・・・と思う。

栗本薫は晩年の作品群のために評価が分かれる作家だが、本書のような初期作ならば、独特の流麗で耽美な世界観をたっぷり味わえる。言葉と情念の奔流で、一気に読ませた。
読了後、「優しい密室」を思い出した。これは逆にトリックだけ印象に残ってる。あの本読んだのも、25年くらい前だなあ。

Buckethead

「ムカつく客を追い出す映像」http://amass.jp/45461
をAmassで見てたら、ガンズのギターでバケットヘッドが映ってた。調べたら00-04年はガンズに参加してたのね。知らなかった。

バケットヘッドは90年代にビル・ラズウェル界隈でハイテク・ギターを弾いてるって印象だった。まだ活動してたんだ、とWikiでディスコグラフィーみて仰天。

04年あたりから毎年数枚のアルバムをコンスタントに発表を初め、2012年に6枚、13年に30枚。14年は今のところ、37枚のアルバムを発表してる。ボリューム的にミニアルバムの規模だし、ちょろっと聴いたかぎりではヘビメタ的なギター・インストのようだが・・・それでもこのリリース・ラッシュは凄い。詳しくはこちら。

最新のリリース・サイトはこちら。http://www.bucketheadpikes.com/
ダウンロードを基調に、数百枚のCD-R販売もしてるようだ。個人的に夢中になる音楽じゃないが、なんか多作って脊髄反射的に惹かれる。コレクター心をくすぐられるせいか。
ナムルックとかコンラッド・シュニッツラーみたいにエレクトロ系で多作家は思いつくが、ハードロック系でもいたんだ、こういう人。

Youtubeでアルバム全曲収録の音源もいくつか有り。ぱっと聴いたこれ、アコースティック感あり面白く、今のBGMにしてる。35thソロ、Electric Sea(2012)。