ミニマル解説書の自己出版

"現代音楽ディスクガイド 350~旋律と律動~"ハル吉:著(2014:峠の地蔵出版)を読み始めた。

ミニマル音楽を中心に、マイナー音盤へ軸足置いた約300枚のアルバム・レビューの自己出版本。序に曰く「ミニマル音楽に焦点を合わせたディスクガイドが無い」から本書を執筆したという。
この発想が嬉しい。

ここ数年、いろんなジャンルのディスク・ガイドで商業出版されてるが、やはり漏れるものはある。商業出版ゆえに、あまりマニアックなものは出ない。
だからこそ本書のように、著者の趣味性全開でボリュームがある程度以上あるものは、素直にうれしい。ブログならまだしも、出版に踏み切ったスタンスも興味深い。

本書は作曲者のファースト・ネームでアルファベット順にCDが並ぶ。したがって作品のテーマや時代にスポット当てる読み方はしづらい。検索ページを省くための処置と思われるが、読み手としてはジャンルなり地域性での流れや関連が分かりづらいのが残念。それは自分で調べろって事かもしれない。

ともかく全く知らない盤ばかりが、ずらり300枚以上も並ぶのは壮観だ。ジワジワと読んでいこう。

本書へ興味持った人の、購入ページはこちら。

著者は昨年6月にTZADIKのCD100枚レビュー本を出版した。わずか1年で160頁にわたるボリュームもの本を出版するパワーもすごい。
TZADIK本ではノイジーな現代音楽に評価が辛かったため、てっきり著者は現代音楽へ興味無いのかと思っており、本書は意外なテーマの刊行だった。
著者のブログはこちら。http://gosshie.blogspot.jp/

ニセ「緊急地震速報」出回る 実は…出会い系サイト

うお、地震だ。震度は・・・とヤフーみたとき、ぱっと目に入ったニュースがこれ。

「地震速報を装ったメールが出回り、メールを開くと「出会い系サイト」に誘導される」という。
色んな商売考える人がいるな。

気象庁からの注意書面はこちら。

Josh Berman's Old Idea

"Jazz the New Chapter 2"を引き続き読んでいる。最近、ECMがらみをいくつか買ったのも、本書の影響。で、ようやくシカゴ系をくくった最終章までたどり着いた。田中徳崇のインタビューがあり、興味深く読む。

田中は97-08年にシカゴ在住、現地のミュージシャンと演奏を繰り広げた。録音スタジオ的な役割も果たしたようだ。現地ローカルの動きって、基本的に分からない。能動的に追っかけない限り。でもぼくには、たまたま07年頃シカゴ在住時にブログを立て、現地の音楽シーンを紹介してくださる方がおられた。http://d.hatena.ne.jp/gaburu/?of=6
ちなみに同氏よりシカゴでのライブスケジュール・ブログも以前、紹介して頂いた。なかなか行くすべがないけれど。http://www.now-is.org/

で、田中のインタビュー記事に戻る。シカゴはぶっちゃけ田舎で、シーンが狭いゆえに敢えて個性を立てなくても生き延びられる、って視点が興味深かった。例えばNYだと自分のスタイルを決める必要あるが、シカゴはそこまで切羽詰らないらしい。

そして田中は「シカゴの人たちって、録音の少ない人が多いんですよね。「すごいな、この人」って思う人ほど、録音が少ない」と言う。そういうこと言うなよう。簡単に聴きに行けないのに。

田中の現活動主体としてrabbitooが上がってた。一回ライブ見たが、面白かったな。

今のBGM:Josh Berman"Old Ideas"(2009)
シカゴのコルネット奏者によるユニットのアルバム。田中がドラムで参加し、録音も担当した。
宙に浮きっぱなしのグルーヴと、寄り添いつつも揺らいでずれる、あいまいな雰囲気が魅力。Jason Adasiewiczのビブラフォンが空間を柔らかく埋め、田中のビートが小刻みに風を刻んだ。久しぶりに聴き直したが、つかみどころ無いパワーに好奇心がくすぐられる。

試しに検索したら、映像も色々あった。Josh Berman'Old Ideasってユニット名なのか。
これは2010年のRecord Store Dayに、シカゴのレコード店でライブ。ドラム不在の4人編成にて。

Columbia Museum of Art, 6/30/2009のライブ映像。

たぶん同じ日のライブで違うアングルのもの。ホールの記録映像かな。

田中とJoshの共演映像無いかと探したら・・・日本公演だった。クラシックスでの09年ライブより。

rabbitooの映像を。1st出てたとは。録音も田中が担当してる。かっこいいなー。

もいっちょrabbitoo。今年8月、荻窪Velvet sunでの映像。

絃の聖域

栗本薫:著、1980年刊行。34年前か。うわー。
3度目かな、読むのは。初読が多分30年くらい前。2回目が・・・25年くらい前だろうか。
ストーリーはすっかり忘れてる。だが、最後のシーンだけは強烈な印象が、じわっと脳裏にこびりついていた。

伊集院シリーズの一作目な、探偵小説。あえて推理小説とは言わない。ロジカルなトリックよりも、あくまで浪漫。栗本薫はおそらく人間模様と情念が織りなす結末、に興味あったのではなかろうか。

最後のシーンはストーリーに抵触するため、ここでは触れない。ただし僕は2回目に読んだとき、普段何の気なしに耳にしてた「音楽」への聴き方が大きく変わった・・・と思う。

栗本薫は晩年の作品群のために評価が分かれる作家だが、本書のような初期作ならば、独特の流麗で耽美な世界観をたっぷり味わえる。言葉と情念の奔流で、一気に読ませた。
読了後、「優しい密室」を思い出した。これは逆にトリックだけ印象に残ってる。あの本読んだのも、25年くらい前だなあ。

Buckethead

「ムカつく客を追い出す映像」http://amass.jp/45461
をAmassで見てたら、ガンズのギターでバケットヘッドが映ってた。調べたら00-04年はガンズに参加してたのね。知らなかった。

バケットヘッドは90年代にビル・ラズウェル界隈でハイテク・ギターを弾いてるって印象だった。まだ活動してたんだ、とWikiでディスコグラフィーみて仰天。

04年あたりから毎年数枚のアルバムをコンスタントに発表を初め、2012年に6枚、13年に30枚。14年は今のところ、37枚のアルバムを発表してる。ボリューム的にミニアルバムの規模だし、ちょろっと聴いたかぎりではヘビメタ的なギター・インストのようだが・・・それでもこのリリース・ラッシュは凄い。詳しくはこちら。

最新のリリース・サイトはこちら。http://www.bucketheadpikes.com/
ダウンロードを基調に、数百枚のCD-R販売もしてるようだ。個人的に夢中になる音楽じゃないが、なんか多作って脊髄反射的に惹かれる。コレクター心をくすぐられるせいか。
ナムルックとかコンラッド・シュニッツラーみたいにエレクトロ系で多作家は思いつくが、ハードロック系でもいたんだ、こういう人。

Youtubeでアルバム全曲収録の音源もいくつか有り。ぱっと聴いたこれ、アコースティック感あり面白く、今のBGMにしてる。35thソロ、Electric Sea(2012)。