Thing-Fish

細野晴臣"Philharmony"の感想書こうとして、気が変わった。もいっちょザッパを。

"Thing-Fish"は84年発表、41作目のLP3枚組。当時タワレコ渋谷で1本仕入れあり迷ったあげく、結局買いそびれた。

ザッパのアルバムで苦手な部類に入るのが、これ。カラオケをバックにひたすらアイクが朗読してるだけって印象なため。もともとザッパの歌詞やコンセプトへ興味さほど無く「過去トラックの再利用か」と思い込み、ちょっと聴いて棚に放り込んでいた。
実際に聴いたのは86年のCD盤と思う。

記憶が正しければ、最初に本盤を聴いたわけじゃない。"YCDTOSA Sampler"(88年)LP2枚組が先。この"The Evil Prince"ライブ版を聴いて、オペラティックな展開にメチャクチャ惹かれた。ようやく"YCDTOSA 4"(91年)で本ライブ・テイクのCD化は嬉しかったな。

"The Evil Prince"がきっかけで、ようやく"Thing-Fish"のCD買ったのが89年かそこら。
で、冒頭の感想に戻る。アイクの声が、でけえ。このミックス、何とかならんのか。
あと本盤は過去曲の再録が多い。当時の印象だと、よけい寄せ集め感が満載。
「俺のファンは同じ曲を何度も聴いて、違いを探すのが好きだ」とザッパが言ってたらしい。とはいえ駆け出しファンにそんな根気無い。使いまわしかよ、とよけい興味薄れた。

肝心の"The Evil Prince"は1分足らずと、超短い上に朗読の対話だ。なぜ本曲がライブだと、ドラマティックでミュージカル風の7分及ぶアレンジに変わるのか。ザッパのセンスは凄いな。

さて今、"Thing-Fish"を聴きかえしてる。20年ぶりくらい。やっぱアイクの声がデカい。でも伴奏は使いまわしじゃない。あちゃー。聴き洩らしてた。シンクラヴィア混ぜつつ、妙にジャジーなアンサンブルを構築した。これはこれで、他のザッパの盤に無いアプローチかも。曲で言うと"Yo Cats"系か。

Amazonレビュー見ると"Thing-Fish"絶賛の人もいる。とはいえやっぱ僕は本作が苦手。コンセプトも歌詞も興味無いし。
ザッパ流のミュージカルとして聴けば、評価は変わるだろう。耳を澄ませば、演奏の妙味も味わえる。そこまでするより、別のザッパの盤を聴くのが楽だけど。
ぶっちゃけ今回も途中で飽きた・・・また改めて聴き直そう。

バッファロー

"Buffalo"はザッパ死後の07年にリリースされた、80枚目のアルバム。80年10月25日のNew York公演を収録した2枚組だ。ざっと聴いて棚に放り込んでたが、ひさびさに聴きかえして、ぶっ飛んだ。

ちょうど"Stick It Out"の各テイクを聴き比べで本盤に行きついた。何てテンポだ・・・ヴィニーの凄まじいドラムに圧倒された。バンドはタイトだし、アルバムのテイクとアレンジは細かく変わってる。いったいザッパ・バンドは、どんなリハーサルしてるんだ。

"Andy"のアレンジも細かく変わってる。ギュッと寸を詰めた感じ。トミーの鍵盤とアーサーのベースが丁寧に和音を紡ぐ。これもザッパの譜面かなあ。

この夜の一週間前、10/18公演の"Easy Meat"ギター・ソロが抜かれて、"Shut'n~"の"Hog Heaven"になった。そう思いながら聴くと、本盤でのギター・ソロもなんとなくムードが通底する。というか、この曲でのソロは譜面みたいに妙な構築性ある。
そしてバックのドラムはとにかく叩き放題。それが絶妙にかっこいい。

なおGoogle翻訳で"Stick It Out"を独→英訳したら、微妙に歌詞が違ってて面白かった。独→英語でも微妙にニュアンス違うんだ。

新譜と未知の違いは

"インド音楽との対話"田森 雅一:著(青弓社:1990)と、雑誌"Winkle VOLUME01"(ネコ・パブリッシング:2014)、"チャーリー・パーカー (KAWADE夢ムック 文藝別冊)"(河出書房新社 :2014)を立て続けに読む。
インド音楽への興味、ジャズ・ドミューンズやシミ・ラボのインタビュー、「なぜ今パーカー」かと菊地や大谷の対談、がそれぞれの目当て。

最初の本は、後半でのラーガ解説が興味深かった。さっそくBGMにラーガを流す。北と南インドの違いとか、ややこしいとこは分からない。ターラを耳で探しつつ、どのへんがアーラープでガットがを想像してみる。

次にバードのアドリブはフレーズだけでなく、タイミングや強弱も重要と知り、サヴォイ時代の盤を聴いてみる。途中で出てくるマイルスのソロも「じゃまだ、俺はバードを聴きたいんだ」と思いつつ。ベネデッティじゃあるまいし。そういやダイアルをまともに聴いたことないし、ベネディティの箱も未聴だ。

最後に「ヒップホップの新譜を追いかけた経験、無いなあ」と気づく。昔に出た限られた何枚かだけを繰り返し聴いており、ラップの流行のスピード感に追いつけて無い。
どっかにナイスな新譜紹介サイトは無いか。

ふと気づくと、聴きたい音楽が山盛り。今を横に広がるか、過去にさかのぼるか。そしてその過程で自分の好みを聴き分けることになる。
聴きたいものだけを繰り返し聞く、のも当然有りだ。楽しいけど、迷走だ。。

今のBGM:Le$ "Come Up Feat.Cookin' Soul,Curren$y"(2014)
 DJbooth.netの記事"10 Must Have Hip-Hop Downloads of the Week (7/11)"より。
 ざっと聞いたが白人黒人、ギャングスタにラテンにハードコアにパーティと見事にバラエティ富んだ10曲だ。この手のチャートを聴くのが楽と分かっているのに。
 「人の指図は受けねえぜ」と自分でミックステープを漁ろうとし・・・量の多さにメゲて挫折する。ヒップホップは、その繰り返しだな。で、疲れて耳馴染みの盤へ戻るという。
 
 10曲の中ではこのLe$ "Come Up"って曲が好みだった。粘っこいビートにまくしたてるラップがカッコいい。試聴やDLはこちら
 Le$はテキサス州ヒューストン出身、The Boss Hogg Outlawzのクルーらしい。過去のMixテープ集ページもあった。
 冒頭のDJbooth.net"10選"記事"ではあと、Cozz"Knock the Hustle"も不穏なビートとジャズをサンプリングしたループが悪くない。
 別に好きな曲を1曲に選ぶ必要ないか。ここで試聴やDL可能。

Benny Golson - Blue Streak

通勤中のBGMが決まらない。今日はモダンジャズを聴いていた。ドラムのカッコよさに燃え上がった曲を紹介して、日記に代えさせて頂きます。

Benny Golson"Blue Streak"は7thリーダー作"Gettin' with It"(1960)収録。
59年12月23にNJのゲルダー・スタジオ録音で、プレスティッジのサブ・レーベル、New Jazzからリリースされた。

サイドメンは以下の通り。
Curtis Fuller - trombone
Tommy Flanagan - piano
Doug Watkins - bass
Art Taylor - drums

ぼおっと聴いてたが、ドラムのセンスが凄い。左でハイハット踏みつつ、右手はライド・シンバル。左手のスネアはおかず程度、ほとんどシンバル・ワークだけで突き進む。とにかく左のリズム感が凄まじい。裏で踏まれるビートの、タイトなことよ。

最初、拍裏で聴き「なんだ、ずれるじゃん」と侮った。ふと気が付いて、表で取ってみる。ずれてねえ・・・裏でぼくが追えてなかった。リズム感悪いのは、俺だ。

涼しい顔でキッチリと刻み続ける左足に、繊細なシンバルを重ねる右手。だからこそ、たまのフィルが素晴らしく効果的だ。
フロントのソロなんか、もはや耳に入らない。ひたすらリズムを追い続けてた。
このアルバム全体で、アート・テイラーは小気味良くも強靭なシンバルを提示し続ける。べらぼうに、かっこいい。

このテイク、Youtubeにあがってた。

復活ポール分析

日本と韓国公演を体調不良で飛ばしたポールが、NY州アルバニーのTimes Union Centerでライブを行った。3時間越えというセットリストがsetlist.fmにアップ、さっそく曲目を分析してみる。


結論。前の日本公演から「曲が増えてる」が、基本は変わらず。
中盤のアコースティック・セッションで"I've Just Seen a Face"と"We Can Work It Out"の間に、最新アルバム"NEW"から"On My Way to Work"を加え、ダブル・アンコールで"When I'm Sixty-Four"を足した。
ただ後者は「verse for marriage proposal」とコメント付きのように、お遊びみたいなもの。映像もあった。

手術前と変わらないっぷりを魅せたポールだが、するってえと東京公演が仮に行われても、あまりセットリストは変わらなかったって事?この辺、謎が残る。間おかずに来日公演だけに、いろいろ趣向を凝らすってコメント読んだ気もするが。

この後もツアー続くらしいが、セットリスト変わっていくといいなあ。